スキップしてメイン コンテンツに移動

音痴克服<歌えるようになるために>・・・・ウフッ&エヘッ


前回と前々回では、歌えるようにするためには・・・・曲の聴き方にも工夫が要るし、それを歌おうとする際に歌詞とは関係なくメロディの方を歌ってやることが大切と書きました。

しかし、メロディを覚えてみてもイザ歌おうとすると・・・・どうしても”喋る”のイメージから離れられない人が案外多いものです。

教室でのレッスンで、私と一緒に歌っているときには、どんなに高い声でも出せてしまうのに、”さぁ、一人でどうぞ”となると・・・・読み出してしまうところから離れられないという人もいました。

最近、似た状況の学生A君が登場したので、A君を対象にしてこの件について工夫を凝らした実例を書いてみましょう!


まず、A君は春休み中に短期でレッスンを受けに来ていたのですが・・・・いくつかの初歩的な曲をこなした後で”何か歌いたい曲はナイか”と問うてみたら
「アポロ/ポルノグラフィティ」が好きなんだと返ってきます。そういえば、初日からこの曲を挙げていました。なにがなんでもこの曲のようです。

しかし、この曲は歌いだしの音が一番高いところからはじまるという難曲で、その高さは一般男性では簡単には歌いこなせない高さでもあったので、まずはこの音にアプローチするところからはじめました。それが可能になったものの・・・・春休みも終わって、しばらくたってから歌ってみると、最初の高い音には頑張ってアタックするけれど、頑張った分だけその次の音が凹んで戻ってきてしまうのでした。
つまり持続して高い声で歌うゾーンに居続けられないから、ちょっと降りるところで、ドド~ンと降ろしてしまい、あとはしどろもどろになるしかない状況です。

何故、ずっと高い声のゾーンに居続けられないのか・・・・それが問題です。彼のその状況を注意深く何度も検証してみたら、普通は喉でなんとか支えようとするがゆえにみっともないほどにあがく歌い方になりそうなものなのに、A君の場合、喉で支える気もナク、胸元でボソボソと安心して独り言を言うような状況になっているんです。

彼へのアドバイスは・・・・”その最初の歌詞を可愛く読むようにしましょう。日常的にも、「あぁ、」とか「うん」ってな日曜日のパジャマ姿のままのお父さんのように落ちた反応をするのではなく、気持ち的にはアニメに登場する乙女のように「ウフッ」とか「エヘッ」ってな気持ちのところまで持ち上げて、声優さんやメイド喫茶の店員さんがお帰りなさいを言う感じで真似してみよう”でした。

このアドバイスをして「ウフッ」とか「エヘッ」ってやってみたら・・・・すぐさま”アポロ”を歌っていけるところに声を持って行けて、しかもその高さを維持し続けることも可能になってしまいました。

「原因が判ると、歌えるようになるもんですね~」という言葉を残してその日A君は帰って行きましたが・・・・その日の台詞が単なる思い上がりではなく、それから1ヵ月後に現れた時にも、まだその高さを維持して歌うことができていました。

毎日、「ウフッ」とか「エヘッ」ってやっていたのかな?


若い男性の場合・・・・近年のポップスを歌うのには、高い声を出せるかどうかが要になってきますが、声を高くしようと思う前に、どのあたりでどんな声を出そうかとイメージし、さらにはその前に気持ち自体を高くする必要があるんです。

教室では、祝日などを利用してたまにこの”高い声を出すことに特化したセミナー(有料)”を突然開いていることがありますので、またやることになりましたら、ここでもお知らせいたします。参加して損はナイので遠方からでもお越し下さい。

コメント

このブログの人気の投稿

涙そうそう/夏川りみ、(Begin版なら男性も歌えます)

  教室案内・生徒募集    女性にとっては、定番中の定番となっている”涙そうそう”ですが・・・・簡単そうなメロディが繰り返されるのと、とにかく名曲としてよくTVからでも流れてくることも多く耳にする曲なので知っているような気がするため  「歌ったことがないとか歌が苦手」と告げると、ご親切に”この曲なら歌えるだろう”と勝手に決めつけて曲を入れられてしまった人もいることでしょう。  教室にやってくる人が最初に”この曲くらいなら歌えるかも”と言って体験レッスンすることの多い曲でもあります。  先週末と昨日のレッスンで、久しぶりにこの曲を取り上げました。レッスンのお相手は二人とも、もうかなり歌うことには慣れてきている人たちでしたが・・・・この曲を歌う前に音の動きの処理について少しトレーニングしたこともあって、久しぶりに歌ってみて驚かれていました。  以前歌っていた頃には、歌いだしの”古いアルバム”の「ふ」を歌った後も、そのままの低さを地声で歌ってから・・・・サビを歌う時に裏声を用意して歌うというような段取りをしていたのですが  歌う前にトレーニングしていたのは、とにかく音に合わせて歌うゾーンをどんどん移動させてやるということだったので・・・・「ふ↑」自体を矢印の方に浮き上がらせ、上がったところで軽く「ルィ ̄」と歌い、また下から「あ↑」「ルバ・ム ̄」と動かしてやれば、次に来る「メ~ク~リ ̄」を歌ってやるべきところまで浮上させてやることができるようになるはずです。  これだけ、前半部分で浮き上がり易くしてやっておけば、サビはすぐソコの高さになってくるので、歌える気もしてきます ただ、この曲って”ド~ド(レが一回ありますが)”という音域で作られているのですが・・・・まさしく夏川りみの声質をより魅力的に発揮させるためにこのキーにしてあるのだと思います。  教室で昨日と先週末にレッスンした生徒さんは、1つ下げで歌うのがちょうど良さそうでした。しかし、この曲をもう少し下げて、そう3つ下げにまですればたいていの女性なら歌いこなせる音域に入ってくるんですよ 「3つ下げ、ラ~ラ」たいていの女性は、これなら案外歌いこなせるはずです。 もう少し声の低い女性でしたら・・・・この曲を作曲したBeginのバージョンもありますので、それで歌うとイイはずです。試してみて下さい ...

音痴な人のドレミは・・・・

  教室案内・生徒募集    昨日のお約束どおり「どお_、れえ_、みい_」となってしまって、音自体も上がっては行けないという・・・・この状況のMelodyPartyにおける解決方法を公開いたします。  「どお_、れえ_、みい_」という書き方をしているので、すでに昨日から勘のイイ人には気づかれてしまっているかも知れませんね! ”ドー、レー、ミー、ファ、ソー、ラー、シー、ド ̄”と歌いたいわけで、 ”ドー”自体が伸びなくてはならないのに、 ”どお_”と言おうとしてしまうため、 ”ど”と”お”の二つを言ってしまっていることが非常に多く。 ”ド”が伸びるのではなく、”お”という母音を頑張ってしまう。 しかも、”ド”より”お”に力が入って、音を下げてしまう。 この傾向にある人は、”ど↓”というように、”ド”そのものが下に向かってしまっていることも多いのが実態です。 これでは、次の”レ”に向かって昇って行けるはずありませんよね 母音を言わないようにしましょう。 イメージとしては・・・・ ”ドh ̄”という感じで力を入れずに鼻に抜くと良いのです。 しかし、”ドホー”というようにはならないようにしてください。 ”ホ”が伸びても解決はしません (これは、お手本が無いと文章だけではちょっと理解しずらいかも知れませんね。) ”ドh ̄、レh ̄、ミh ̄、フh ̄、ソh ̄、ラh ̄、シh ̄、ドh ̄”くらいのイメージで歌おうとしてください。 ”ど↓お_、れ↓え_、み↓い_、ふぁ↓あ_、そ↓お_、ら↓あ_、し↓い_、ど↓お_、”と歌うのとは大違いです。 ★この”母音に力を加えて、上昇するのを妨げない”とか”母音を捨てましょう”いうアドバイスは、音楽教室MelodyPartyにおける根源の考え方&解決方法なんです。 ”語”へのアプローチ間違っているため、メロディの上がり下がりが理解できないし、歌を覚えられないという状況を生み出して・・・・迷路にはまってしまい音痴という状況にされてしまうワケです。 ”普段喋っている言葉の言い方では、歌わせてはもらえないのです。”←ココ重要です 【トレーニング例】 ”どお_”の”お”をどんどん遠ざけて、持ち上げてみましょう ”どお_”→”どぉー”→”ドぉー”→”ドォ ̄” あるいは、ヘリコプターが上昇するイメージで・・・・”どォ_ー~ ̄”の”ォ”をは...

上手に歌えない人へ

  教室案内・生徒募集   難しいことばかり書いているので、今日は基本に戻ります 上手に歌えないということはどういう状態なのか・・・・ ・正しい音程で歌えない。 ・音域が狭いため、曲を上手く歌いこなせない ・自分の歌が合っているのかどうかが解らない ・どこで入ったら(歌いだしたら)いいのか解らない もちろん、これ以外にも上手く歌えない理由はあるでしょうが 歌を上手に歌うために必要なコトって、そんなに多くはないんです ・リズムを感じるようにする ・歌おうとするより前に、歌を聴かず、伴奏をよく聞き、曲を理解する ・自分の出している声を聞けるようになる(録音やマイクではナク) ・好きな歌を歌うより前に、歌えそうな曲を探し、歌うこと ・声をコントロールすることに慣れる ・適当に声を出すのではナク、”ここらあたり”に届かせるっていうイメージを持って、声を出す ・伸ばす音は、下がらないようにする こう書いてみても、やっぱり「なんのコッチャ?」って思う人。 「で、具体的にどうすればイイんだ?ソコが知りたい」って思う人がほとんどだろうな…… ひとことで言うなら、最大のポイントは、やっぱりリズムなんです。 リズムを取れるようになる 曲を聴く時・歌う時に一定のリズムをキープできるようになりさえすれば、 ほぼ歌えるようになったも同然なんです。 また、高い声を出すのもタイミングが大きく左右するので、やはりカウントに乗っていることが必要です おおげさな言い方をすれば……歌わず&声を出さずに、音痴を克服することも可能なわけです。 しかし、「人前で声を出さずに音痴を克服する方法」ってなわけには行かないのも事実で相反することになりますが 前回のメルマガで書いたように、歌おうとすることよりも、曲を理解しつかむことが重要です。 こればかりは、一朝一夕では叶うものではなく、できなくてもいっこうに構わないので、とにかくやってみる! TVを見ている時なんかは、15秒ごとのCMに必ずと言って良いほど音楽が鳴っています。ドラマの間には、CMを4本とか6本はさみますよね。自分で曲を選ばなくっても次から次へと提供してくれます。 ちゃんとカウントが取れても取れなくっても、次々と打ち続けてみましょう パンパンパンパンと拍手するのもヨシ、トンパントンパンと幼稚園児がカスタネットを打つように・・...